2014/1/05
頭を柔軟にすれば、道は開く
アイデアは不可能を可能にする!
人は夢を達成したいと思ったり、何か始めようとすると、必ずといっていいほど壁に行き当たります。
お金の問題、人の問題、場所の問題など・・・いろいろありますね。
でも、それを乗り越えて行くところに、人生の面白さがあり、運の強さが現れます。
今日は、ユニークなアイデアで、難局を乗り越えたお話です。
いいアイデアは、10分の1の労力で、10倍、100倍の効果をあげることが出来ます。
この年末年始に読んだ本から1つ
この年末年始、私はいろいろな本を読みました。
その中の一冊に、『サ・ビートルズ・サウンド 最後の真実』(ジェフ・エメリック著 白夜書房 2800円+税) という本がありました。
キャッチコピーは、
<1966年「リボルバー」から1970年「アビイ・ロード」まで、ビートルズのレコーディング現場にいた、ただひとりのエンジニア、ジェフ・エメリックが語る、未公開エピソード満載の、ビートルズ・サウンド・メイキングのすべて>
約600ページに及ぶ分厚い本ですが、面白くて、充実した時間を持つことが出来ました。
ビートルズといえば、昨年の11月に来日して、日本公演で音楽ファンを魅了したポール・マッカートニー(71歳 元ビートルズ)がメンバーの一人でした。今回、彼の公演に行ったという方も、いらっしゃることでしょう。
楽曲の一つに、フル・オーケストラを入れよう、という事になった。
しかし・・・
ビートルズの最高傑作ともいわれるアルバムに、『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』(1967年6月発売)があり、その制作途上での話に、こういう下りがありました。
アルバムのラストに入れる曲「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」 の、二十四小節の空白を残し、他は全曲レコーディングが終了していました。
それで最後に、この曲の二十四小節をどう埋めるか、という話し合いになった。
いろいろ意見を言い合った結果、そこにフル・オーケストラを入れよう、という事になったのですね。
しかし、わずか二十四小節のために、90人編成のフル・オーケストラを呼ぶなどということは、EMI(ビートルズが所属していたレコード会社)が、許すわけがない・・・という話になった。
その時に、メンバーの一人リンゴ・スターがこう言ったのですね。
「オーケストラを半分だけ雇って、2回弾かせりゃいいだろ」
これは名案でした。
フル・オーケストラは、90人といっても、同じ楽器奏者、例えば各弦楽器には6人とか4人とか居ますし、管楽器奏者も多くが2人ずつ居ます。ですから半分来てもらえばいい。
レコーディングでは、リハーサルもするし、何度か録音します。
その45人の音を、後でダブらせ録音すれば、90人編成になる訳です。
これで経費は半額、場所は45人なら何とか入る部屋が、アビーロード・スタジオ内にある、という訳で、この問題を見事クリアーしたのです。
オーケストラがスタジオで演奏前にしたチューニング(音合わせ)の音も、ちゃっかり録音していて、このアルバムのトップに上手く入れ込んでいます。
本田宗一郎のグッドアイデア
これに似た話が、世界のホンダ、本田技研の創業者、本田宗一郎の話にあります。
創業当時のことです。
注文が殺到して、生産を15%アップしなければ供給が間に合わない、という事がありました。
それで、話し合いをした。
ある者は、「新しい工場を建てましょう」 という・・・しかし土地がいる、建つまでに時間がかかる。費用がかかる。
ある者は、「機械を、24時間フル稼働させましょう」 という・・・それはもうやってのことだった。
どうしよう、すぐに15%の生産アップは出来ないものか・・・
その時、本田宗一郎はヒラメイタのですね。
「そうだ! 機械の回転数を15%アップすればいい!」
これで、人も、お金も、土地も、時間もほとんど必要とせず、目標を達成したのです。
この様に、頭を柔軟にして考えれば、思いがけないグッドアイデアがひらめきます。
皆さんの諸問題も、グッドアイデアで、乗り越えてください!
*鑑定日記の感想や、新刊の情報をくださる方は、
sobunnep@za.wakwak.comまでお送りください。
お待ちしています!