2010/07/18
有名予言ダコ・パウル君の話
●タコの予言が次々的中~!
パウル君のことは、もうご存知の方が多いでしょうね。
ドイツ・オーバーハウゼンの水族館シー・ライフで飼育されているマダコ、それも的中率世界最高の”予言ダコ”(オス)です。
今夏行なわれた、W杯南アフリカ大会において、ドイツ代表の7試合と、決勝戦を加えた計8試合の勝敗を全て的中させ、国際的な名声を得ました。
尚、年齢はタコの寿命3年ですが、パウル君は現在2歳半の高齢。次回のW杯の予言は無理になります。
* 占いの方法
サッカードイツ代表の国際試合の前に、パウルにはカラスガイやカキなどの餌が入ったプラスチック製の2つの容器が与えられる。一方にはドイツの国旗が、もう一方には対戦相手の国旗が付けられている。
そしてパウルが餌をとるためにどちらかの容器を開ける・・・先に開けられた容器の国が勝利する、と解釈された。パウルの動きが鈍い場合は混戦、パウルの動きが早い場合は圧勝と、パウルは試合展開も示したと解釈。
それでは、
W杯南アフリカ大会の勝敗の予言と結果は、
★第1ラウンド・グループリーグDの第1戦であるオーストラリア戦では、無難にドイツの勝利を予言し、的中(4-0)。
★第2戦のセルビア戦では、番狂わせとなるセルビア勝利を予言し、見事に的中(0-1)。
★続く第3戦のガーナ戦でもドイツの勝利(1-0)を言い当て、
グループリーグを3戦的中!(ドイツは2勝1敗)で終えた。
★決勝トーナメント1回戦のイングランド戦ではドイツの勝利を予想。
この頃からロイター通信によってドイツ代表の試合結果をすべて当てている驚異的なタコと世界中に紹介された。試合はドイツが勝利(4-1)し、またも的中。パウルの人気爆発!
★続く準々決勝のアルゼンチン戦もドイツ勝利を予言し、的中させた(4-0)。
準決勝のスペイン戦の予言を 試合前日におこなった際には、その様子がドイツ国内で生中継。
★パウルはスペインの勝利を予想。翌日にまたしても予言どおりドイツが敗北(0-1) すると、パウルは熱心なドイツ人サポーターの非難の的となり、インターネット上は「フライやバーベキューにしてしまえ」「サメのいる水槽に入れろ」「パエリアにしろ」などパウルを批判するコメントであふれかえった。
★3位決定戦のウルグアイ戦の予言は世界中に生中継され、日本でもニュース番組でライブ放送が行われた。
パウルは最初はウルグアイの旗に近づいたものの、思いなおしてドイツの勝利を予言した。占いの翌日に行われた試合は、攻守が次々に入れ替わる接戦となったが予言どおり(3-2)でドイツが勝利。
それまでドイツチームのみを予想してきたパウル君であったが、
★決勝戦のスペイン対オランダ戦についても予想は行われ、スペインの勝利を予想した。
この予想は世界各地のジャーナリスト100人以上の前で行われ、その模様は欧米や中東の計約600のテレビ局が生中継した。
試合はパウルの予言通り(1-0)でスペインが初優勝を遂げ、見事に的中させた。
こうして、ドイツ代表の7試合と、決勝戦を加えた計8試合の勝敗を全て(100%)的中させたパウルの快挙は、大きな驚きをもって報道され、以降パウルは爆発的な人気者になった。
これが、パウル君の予言と結果です。
●これは”現象占い”の代表的占法
このように、未来の出来事を、他のものに置き換えて占うことを人類は古来から行なってきました。
日本でも古くから行なわれていたのが、
亀甲(きっこう)占い・・・
亀の甲羅(こうら)を焼いて、鉄の串などで突き刺してひび割れの仕方で、国の今年1年の豊穣などを占った。
インコ占い・・・
違う答えの書いてある2枚の札の内、飼育した籠の中のインコが、どっちを選ぶ(くちばしでくわえる)かで占う。 (インコ占いは、台湾やインドネシアなど東南アジア方面で盛ん)
などですが、同じように、道具を占いたい事に見立てて(代理に使って)占う占術では、
易、トランプ占い、コイン占い、タロット占い、ダイス(サイコロ)占い etc…..が有名です。
これらをそれぞれの占いの達人が占うと、数学的には有り得ないような的中率を示します。
これらは私がいう”現象占い”・・・目の前で起こる現象で、未来を予測する方法、と同系列の占い方法といえます。
パウル君の的中率(100%)で世界は大騒ぎですが、これで、人々の占いに対する目が 開かれるといいのですが・・・。
* 占いの分かりやすく、面白い解説、並びに話(実例多数)は、拙著『占い師からのメッセージ』(創文刊)で述べています。ご参照下さい。