2014/6/15
手相の素人判断は、恐ろしい事になる
(S子さんのケース)

  自分の手相に、凶相が出ているんです! と・・・

 先日、鑑定にいらっしゃったS子さん(43歳 女性)のお話です。

 鑑定が始まるや、
 「先生、心配な事があるんです・・・」 と、私に右手を差し出されたのです。

 そして自分の左手の指で、指差して、
 「先生ここを見てください」、とおっしゃる。運命線の先端の辺りでした。

 話をお聞きすると、S子さんは、ご自分の持っている手相の本に紹介されている、イラスト付の“凶相”が自分にある、とおっしゃるのでした。
 それは運命線の先端に、“バッテン印”が出ている、というものでした。

 それで、心配して落ち込み、真っ先にお聞きになったという訳です。

  これじゃ、怖くなる訳だ

 その運命線の先端のバッテン凶相は、その本の解説によると、

 「災難に遭う兆しの相。それも命に関わるほどの不慮の災難に遭うことを示している。
 交通事故、飛行機事故など、事故には特に注意しましょう」

 そう書いてありました。

 こんな無責任な解説が、マンガのような簡単な手相イラストの下に、書き込まれていました。

 本当に、この手相の本を書いた占い師は、この相をした人たちが、次々に交通事故や、飛行機事故で瀕死の重傷に遭ったり、亡くなったのを確かめたのでしょうか?

 どこかで聞きかじった、この相の解説を、検証をすることもなく、自分なりに書き表しただけではないでしょうか。
 大げさで、ヒドイ表現です。

  凶相!バッテン印の正体

 そもそも手相はよく見ていくと、バッテン印はたくさん出ています。そこにも、ここにも、と。
 手相に出る線は、何処かでバッテンがあるのが普通で、無い方が珍しい。

 手相のバッテン印は、いい線同士がたまたま交差しているか、さほど重要でない線と交差していて、全然問題ないケースがほとんどです。というより、問題ないケースばかりです。

 S子さんの手相に出ている運命線の先のバッテン印も、今言ったケースと同様、いい線が交差して、バッテンに見えていました。
 そんな相をいちいち心配していたら、全員、交通事故や飛行機事故に遭うことになります。
 有り得ません。

 という事で皆さん! 手相を始めて初めの内は、何でもかんでも組み合わせては凶相だ~!と思い込みがちですので、私の手相の本にあるように、基本的な手相の線を1本ずつ、シッカリ読んでいく見方を、まずなさってください。

 それがシッカリ身についてくると、今回のような素人判断はしなくなるでしょう。

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