2015/8/9
人には適正が、ある!
自分に合うもの、合わないもの

  適性の話

 皆さん、今日は人の適性のお話です。

 何事でも、頑張れば成し遂げられる、という話はあります。
 しかし人には、自分に合ったものと、合わないものという、つまり“適正”があると思います。

 その事を改めて思った記事が、『週刊新潮の8月6日通巻3000号記念大特別号』 の、巻頭・グラビアに載っていました。

 どんな記事かというと・・・。

  「東京タワー」 建設の話

 記事は、当時世界一の高さを誇る、「東京タワー」を建設するにあたっての話でした。

 そのタワー建設では、トビ(職人)たちが、333mまでの高さの鉄材を組み上げるにあたり、骨組みだけのタワーに、命綱も付けず、細い鉄骨の上をヒラヒラと歩き回って作業している。
 その姿を、目もくらむ高さから、撮った写真と共に、文章で紹介している、というものでした。

 鉄骨の上に立つトビたちの写真のずっとずっと遥か下に、地上が写っている・・・。
 
 紹介されていた写真は、まだ110メートル地点で撮影したものでしたが、後に、333メートルまで、同じ要領で、鉄骨の上をヒラヒラと歩いて作業したのですから、想像しただけでも、「もうダメ~!」 と恐怖で、へたり込んでしまう人も少なくないでしょう。

 ご紹介します。週刊新潮より。

  「黄金の昭和」探訪

 東京タワー 昭和33年(1958年)

 全国から集まったトビの精鋭40人。平均年齢は25歳。

 昭和32年6月に東京タワーの建設が始まった際、本誌は彼らを監督する当時28歳の技術職、小竹源一さんにカメラを託した。
 翌年6月に撮られたご覧の写真は地上110メートルまで立ち上がった時点での一枚で、ビルならゆうに30階はある目もくらむ高さだ。

 まだ序の口。トビたちは命綱もつけずにその3倍、333メートルの大鉄塔をくみ上げた。

 ・・・・・・・・・・中略・・・・・・・・・・

 どんな資材でもヒョイと持ち上げてくれるクレーンなどまだない時代。長いもので20メートルにもおよぶ鉄骨は、ウィンチを根気よく回して吊り上げた。

 ・・・・・・・・・・中略・・・・・・・・・・

 ミリ単位の正確さが要求されたその建物を、トビたちは曲芸のような身軽さと、至芸とも言うべき繊細さで、みるみる首都の大空に向けて築いていった。

 定礎式から15ヵ月というスピードだ。強風に耐え、夏の暑さも冬の寒さも乗り越えての、胆力と体力を要する仕事だと思えば、自然と頭も下がろうというもの。

 東京タワーは、最盛期で年間500万人が訪れ、今でも年に250万人が足を運ぶ名所である。

 (『週刊新潮の8月6日通巻3000号記念大特別号』 巻頭・グラビア 「黄金の昭和」探訪 東京タワー より)

  トビは“高所恐怖症”の人はムリ

 皆さん、どう思いますか?
 このトビの仕事、高所恐怖症の人はまずムリですね。適性がありません。

 更に運動神経が良くて、体力や精神力も人の何倍も必要でしょう。
 そして、建築技術の能力がなければできません。

 そうそう、太り過ぎの人もダメでしょう。鉄骨が傾きます(そんなわけないか 笑)。

 そして、「日本が世界に誇るスゴイものを作るぞ!」という大志を抱いていなければ、続かないでしょう。

 とまあ、後で述べた色々な事はともかく、まずは何より、
 トビ職は、高いところがダメな人は、絶対ムリな仕事です。

 このように人には、それぞれ適性があるのは間違いありません。

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