トップの発想・・・
時流をいち早く読む
トップ企業の「家訓」に学ぶ
2012年9月現在発表の、日本で小売業の売り上げのランキングのトップは、イオン(年商 5兆2061億円)でした。
*昨年までの覇者は、セブン&アイ・ホールディングス(年商 4兆7863億円)。
そこで今日はイオンのお話です。
イオンの創業時代にさかのぼると、小さな町の小間物商だった創業時代の岡田屋(後のイオン)に行き着きます。
その岡田屋には、代々受け継がれた、ある家訓がありました。ここではそれをご紹介します。
イオンが業界トップになったのには、やはりトップになるだけの“成功の極意”があったのです。
岡田屋の7代目が、現イオンの名誉会長の岡田卓也氏。
岡田家には『大黒柱に車をつけよ』 という家訓があり、それを岡田氏は忠実に実行しました。
*大黒柱に車をつけよ・・・どこかで大きくやっている商売店(大黒柱のような存在)であっても、建物に車を付けて、より人の多い、将来性のある場所に移動させなさい、という意味。
以下、『ヒットビジネスの発想術』(西村晃著 成美文庫)より抜粋
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大東亜戦争で岡田屋呉服店は消失した
まだ早稲田の学生だった岡田氏が社長に就き、復興に努めるが、以前から店をかまえてきた四日市の「辻」地区は人の流れが変わり、さびれかかっていた。
そこで岡田氏は新しく賑わうようになった「諏訪新道」地区に1949年店舗を移転、これで成功をおさめる。
そこでさらに東海道新幹線に対抗してスピード化を進めた近鉄は路線をショートカットし、新駅を作ることになったの見て、新しい四日市駅前に再度移転。(ここでも繁盛する)
・・・・・・・・後略・・・・・・・・・
本来はドーンとかまえて動かさないはずの大黒柱をあえて動かし、変化する時代、変化する消費者に対応しなければ商売はダメだということだ。
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こうして家訓に従い、より立地の良い、人の賑わう場所に移転・出店をし続け、時代の変化に対応して、イオングループは躍進してきたのでした。
そして結果、日本最大の小売業の覇者となった。
岡田屋の家訓は、何にでも当てはまる
ところでこの家訓は、小売業に限らず、すべての事に当てはまる真理です。
例えば、先細りの仕事にしがみ付くのではなく、時流を読み、将来大きく伸びる分野に職替えをしなさい。より将来性のある仕事や技術、能力を身に付けなさい、伸びる業界を選びなさい、という事でもあります。
そうすれば、あなたの人生も、イオングループのように繁栄します、という事にもなります。
という事で皆さん! 今日は、<時流をいち早く読んで、変化して行こう> というお話でした。
P.S.
ところで、イオンが中国に出店するのは、先を読めという家訓に反してますね。
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