2006/09/23
★家族の為? 身代わりネコの話
2日前、H.K.さん(39 女性)の鑑定の際に、お聞きした話です。
「新潟の実家に住む母が、昨日左手を火傷し、今日入院したんです」
そう言って、困ったような顔で話をするKさん。
お母さんは、7年前に左の乳がんになり、抗がん剤治療の副作用で左腕が常に腫れていました。今回の火傷は、その左腕に天ぷらの油が飛んで炎症を起こしたのが原因でした。
それで翌日入院。そういう状態の火傷は、もし運悪く、大きく膿んだら大変です。
そして、この話には続きがあるのです。
朝方の話です。お母さんが入院のため病院に向かった直後に、家族同然に可愛がっていた三毛猫が、いつものように散歩に出たのですが、食事の時間になっても今日は帰ってこない。「おかしいな・・・」という事で、お祖母さんが探しに出たんですね。
ネコの名前を呼びながら田んぼの辺りを歩いていると、「ニャーン」と鳴く声がする。そして草をかき分けて覗いてみると、なんと三毛猫が、鳥やネズミを捕るためのトラバサミに左手を挟まれて、動けない状態で重症を負っていたのです。
それで、このネコも動物病院に緊急入院したという訳です。そのネコの左手は、長時間トラバサミに挟まれ続けていた為、神経も骨も損傷し、神経が戻らない率が八割だそうです。そうなると、左腕を失ってしまうかも知れない・・・、それほどの大事故でした。
Kさんは、「それがまた、母と同じ左手なんですよ・・・」とため息。
そもそもこの猫は、野良猫だったものを誰かが拾い、それをKさん一家が貰い受けたものだったんです。
こうして可愛がられた三毛猫は、無意識のうちに、飼い主にお礼をしたのだと思います。お母さんの左手を身代わりになって守ろうと。(こんな場合、お母さんの腕は大事に至らないものです・・)
痛々しい、飼い主とネコの物語ですね。
*こんな身代わりの話は、拙著『占い師からのメッセージ』(創文刊)の中に、紹介してあります。