2012/07/24
迷いが吹っ切れると、運命の扉が開く

 今日は、NEC(日本電気)を “世界のNEC” に育て上げた人物、小林宏治(1907~1996)氏の話です。

*小林宏治・・・こばやし こうじ。1929年に日本電気に入社する。常務、専務、副社長を経て、1964年社長となる。小林が社長の時代に、NECは通信とコンピュータ、半導体を主軸とした総合電器メーカーへと発展し、「NEC中興の祖」と呼ばれた。1976年会長に就任。最後は名誉会長になる。

 <小林が入社した頃の日本電気は、経営的に苦しい時代だった。
 同僚はライバル社に技術長ポストと2倍の給料でスカウトされていった。やがてスカウトの手は小林にも伸びる。
 「給料も仕事の上でのやりがいも増える」
 この魅力的な誘いに、小林は悩んだ。しかし一晩考えた末の結論は、日本電気を今よりもいい会社にする為に努力することだった。

 この時の心境をこう語っている。
 「いったん自分なりの態度を決めると、あとは気持ちのうえで楽になる」

 これを決断の時とし、二度とそのことで迷わないと決めた。
 以降、腰をすえた小林は日本電気に尽くし、自分の決断が正しかったことを証明するかのように日本電気を育てあげた。

(20世紀名言集より)

 この話は、どちらの決断をしたらよいかではなく、どちらかに(考えるだけ考えて)決断したら、もう迷うわない! 信じて迷わず歩き続ける、ということの大切さを教えています。

 迷っている時は、苦しいものです。何も手に付かない。よって運命は開かない。
 でもこうだ!と決断し迷いが吹っ切れると、その時から腰をすえて取り掛かる事ができ、運命の扉が開くのです。

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