2012/03/26
人生には上りか下りしかない

●最近のアンチエイジングに、物申す

 医学博士で、加齢制御医学を専門とする順天堂大教授の白澤卓二氏が次のように述べています。

 「最近のアンチエイジング(=老化防止・抗加齢)の方法は、60歳の人が40とか30の若者に返るのではなく、60歳を維持していくという考え方に変化してきています。」

 60歳の人が、60歳の体力を維持して行こう・・ですか。
 この考え方は、私は好きではありませんね。失敗する考えです。

 何故なら <人生には、上りか下りしかない> からです。

 60歳をずっと維持しようなんていう考えじゃ、ずっと年寄りじゃないですか。その内、ズルズルと更に老けて行くでしょう。

 そうではなく、60歳の人なら、「30歳に若返るぞ!」ぐらいなチョッと極端な若さ追求をしてこそ、若い自分に成れる と言うものです。
 やはり、気持ちがうんと若いところにないと、若くはなれません。

 ●向上していないなら、衰退だ

 人生設計でいえば、例えばある人が 商売に成功して、やっと目標の1億円貯めた~とする。その人が、このお金を維持しようと守りに入る。

 でも、さらに上り詰めていく情熱や気持ちがなく、守りの気持ちになった時から、事業はみるみる衰退して、せっかく貯めたお金も失ってしまうでしょう。

 これはスポーツの試合を見ても分かります。
 例えばサッカーの試合。0対0の接戦の末に、こちらが1点入れたとしましょう。するとその瞬間から、この1点を守って勝とうという(逃げの)気持ちが出る。すると途端に相手に一方的に攻め込まれまくって、挙句の果てには得点を入れられ、ガックリしている所に、更に追加点を入れられ負ける。これがよくある負けパターンです。

 守りの姿勢は弱い。攻撃こそ最大の防御、という訳です。

 そのように、<人生は攻めるか守るか、上りか下りか、増えるか減るか のどちらか> だからです。

 また伸びている企業は、必ず、研究開発に力を入れています。

 研究開発にお金を投じ、優れた人材を確保するか育成する。もっといい製品、店舗、更に便利な新商品を作るべく日夜研鑽しています。

 それを、商品も店舗も軌道に乗ったので、このまま今あるもので現状維持で行こう、なんて事になったら、その時から衰退が始まるでしょう。

 ●浮世絵師・葛飾北斎の攻めの心

 芸術家もそうです。満足したら終わり。
 歴史に残る浮世絵師 葛飾北斎の例を見てみましょう。北斎は江戸時代に88歳まで生きた人でした。

*葛飾北斎・・・かつしか ほくさい。(1760年~1849年) 江戸時代後期の浮世絵師。代表作に『富嶽三十六景』他多数あり、世界的にも著名。

 ゴッホなどの印象派画壇の芸術家を始め、工芸家や音楽家にも影響を与えた。

 こんな話が残っています。
 85歳の時に北斎は猫の絵を描くんですが、どうしても気に入らない。(傍から見たらすばらしい絵ですが)そして、腕組をしたかと思うと、

 「ああっ・・猫1匹も ろくに書けんのか!」 と、涙を流して嘆いたといいます。
 そして、88歳で亡くなる時に、「あと10年、あと5年でもいい。寿命があったら、私も本当の画家になれたのに」 と言って悔しがったというのです。
 これがトップを走る、世界的な美術の巨匠の生き様です。

 人生には、上りか下りしかありません。
 時間とお金を先行投資して、学び、攻めの人生を行こうではありませんか。

 守りに入らないで、子供を産み育てるなど、攻めの人生を生きようではありませんか。
 それが人生を勝ち抜く、最良の方法です。

 という事で皆さん! 今後も、上り人生を激しく突き進んで、てっぺんに向かう途中で この世をおさらばしようではありませんか~!

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