2012/02/16
人の心は計算どおりには行かない

●消費税引き上げの危険性

 今や日本は、「消費税」引き上げの話題で持ち切りです。

 理由は、我が国の歳出が 税収の2倍以上もあり、財政赤字だから、というのですが、消費税率を上げると、税収は減ってしまうのだから、上げる理由が成り立たない。。
 
 野田首相は、「税と社会保障の一体化」とか言っていますが、とんでもない話。

 だってこれは、今言った医療費や生活保護など、社会保障や福祉が膨らめば、それに対応していくらでも増税する、という考えだからです。

 それで野田首相(民主党)は、財政再建の為に消費税を引き上げようと、

「不退転の決意で、消費税を上げる。2014年4月に8%、15年10月に10%に」 という提案になった。

 お金が要るから増税? この人、人(国民)の気持ちも分かっていないし、経済も分かっていない人だ。

●税金を上げて税収を増やそうとすると、税収は逆に減る

 数学者の藤原正彦氏が、『週刊新潮』の連載コラムで 次のような話をしている。

 1997年に政府は消費税を3%から5%に上げた。消費税収は予想通り増えたが、国民の買い控えにより売り上げが減ったため法人税収や所得税収が減り、肝心の総税収は3年後に3.5兆円、4年後には5.5兆円も減った。財政はさらに悪化したのだ。
・・・・・・・・・・・・・・中略・・・・・・・・・・・・・・・
 増税だけで財政再建をした国は一つもない。
(週刊新潮 2012.2.16号 藤原正彦の管見妄語 より)

 これが藤原氏の掲載記事です。

 政府は、消費税を5%上げて10%にすると、約13兆円の税収増になると考えているらしいのですが、考えが甘過ぎる。

 結果は反対になる。これが、人の心というものです。
 景気悪化していたところに、東日本大震災があり、更に不景気にあえぐ国民に増税をする、と言うのですから、反対をやっている。

 ある人がこう言っていました。
 「この度の消費税引き上げは、津波が来た後に、オイハギが来るようなものだ」

 不景気の時は”減税をする”、というのが常識です。

*減税をすると会社が持ち直し、景気回復。すると国民に経済的な余裕が生れ、買い物もどんどんする。すると社会は活気づき好景気になって、税収は増える、とこれが公式です。

 景気が悪くて、税収が少ないから増税して収入を増やそう・・というのは、間違った判断です。

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