リバイバルエッセイ

第40話
そう簡単に今年を終わらせない!


(今この時期に、是非とも必要と思われるテーマを
とりあげたエッセイを再び掲載します。第40話だったものです。2007年10月20日:西谷)


●今年も残り少ない・・・、と思うのは間違っている
年の瀬が押し迫ると、巷(ちまた)では「今年も、あと15日しかありませんね」 「あっという間に今年も終わりですね」 なんて言う声をよく耳にします。中には、まるで一年が終わったかのような感じで、忘年会のことばかり考えている人もいます。「今年は済んだ・・・」と思っているのでしょう。
私が住むニューヨークを始めとするアメリカは、この時期をどう過ごしているかというと、やはり同じようなムードです。いや、むしろ、こちら(アメリカ)のお休み気分の方が強いと思います。おまけに日本よりも早い時期から一年が終わったような感じです。
というのは、国をあげての大きなお祝いが、日本は元旦なのに対して、キリスト教圏のアメリカではクリスマスだからです(元旦よりクリスマスは1週間早い)。12月に入るとクリスマス・ツリーが街のあちこちに出始め、聞こえて来る音楽といえばクリスマス・ソング一色。そうしたお祭り気分で国中が浮かれています。私の実感では、熱の入れようがクリスマスは10だとすると、元旦は1ぐらいの感じです。
アメリカのことはともかく、年の終わりが近づき「今年ももう終わりですね・・・」なんていう人々の言葉を聴くと、私はいつもこう思います。「年末のやつめ、今年もまた早く終わらせようとしているな。その手には乗らんぞ。そう簡単に今年を終わらせてたまるかっ!」 と。
みんな、ある大切な事を知らないから「今年はもう終わりだな・・・」と思ったり、「今年のやり残しでもしとこうか・・・」なんて、年末をおまけみたいに考えているのでしょう。でも実は、この残り少ない年末の期間こそ、来年の命運を決定する重要な時期なのです。


●年の最後の三ヶ月間は、1の努力が3にも5にもなる「お宝期間」だ!
年末になって「酒が飲めるぞ~~!」 なんてノン気に言っている人たちは、何も運命の法則を知らない人たちです。実は、年末を含む年の最後の三ヶ月間は、来年の運命を左右する重要な期間です。
しかも、年の最後の三ヶ月の間に行なった努力の価値は、1の努力が3にも5にも匹敵するのです。この大切な期間を、もう終わったかのように飲んだり食べたりで無意味に過ごしている人を見かけると、私は「もったいないな・・・」と、いつも思います。10月、11月、12月の三ヶ月間は、一年の中での運命に関わる「お宝期間」だからです。

*もちろん、私はお酒を飲むことに反対しているのではありません。飲むのは結構です。お酒はおいしいし、お付き合いも、ストレス解消も大切ですからね。ここでは、時間の過ごし方を問題にしているだけです。


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